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書籍 「ローマ人の物語 36 最後の努力 (中)」2011年01月01日 11時12分47秒

 図書館で借りて読んでいる書籍です。

 ディオクレティアヌスのつくった四頭政は、やはり4人も指揮する人がいると、政策や人事の面で、もめることになります。正帝ガレリウス、セヴェルスに対して、副帝コンスタンティヌスは四頭政を守るために副帝で我慢しますが、正帝ガレリウスの死後、マクセンティウスが正帝になることに対して、副帝コンスタンティヌスは帝位簒奪者として正帝マクセンティウスの討伐に立ち上がります。

 結局、コンスタンティヌスは勝利し、ローマ都市の市民や元老院は、凱旋門を建てて祝賀式典を行うことにします。ローマ帝国最後の建造物として「コンスタンティヌス凱旋門」が建造されていきます。

 紀元313年についに大きな変革を迎えることになります。正帝コンスタンティヌスは、「ミラノ勅命」によって、キリスト教を公認することにします。しかし、実際は2年前の正帝ガレリウスが認めていましたが、やはりローマの神々の一部という見解でした。正帝コンスタンティヌスは寛容を進めて、キリスト教徒から没収したものを返還することを決めます。ローマ帝国がキリスト教を取り込んでいくことになりました。

 この時点でローマ帝国は崩壊したとする歴史家もいるようで、四頭政は崩壊し、国教としてのキリスト教が近づきつつあるのを感じられます。もう最後の努力というよりも、国が崩壊するときは、どのようになるのかが気になるようになってきました。

 「ローマ人の物語 35 最後の努力 (上)」、塩野 七生、新潮文庫

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