豊田市能楽堂 能「隅田川(金剛流)」2026年03月29日 14時33分35秒

 何度か見たことのある曲目です。

 都から、さらわれた我が子を探している女が、隅田川の渡し場にあらわれます。渡し船の船頭から、一年前に子供が亡くなったことを聞かされます。その子供のは話しから、一年前に亡くなったのは女の子供であることがわかります。子供の塚の前では、大念仏が始まり、母親も加わり、供養がはじまります。

 母親としての残念な悲しみの雰囲気を感じることができます。母親と子供があった場があり、塚から子供がでてきます。しかし、子供は母親に抱きかかえられることなく、消えてしまいます。その後の静けさが印象的な能です。

 長い間、我が子を探して、最後の墓を目の前にして終わる舞台は、悲しい感じですが、長い間の旅で、不安や不幸を引き続けることの終わりも感じます。ここで終わったというような印象もあります。