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書籍「憲政の本義、その有終の美」2020年02月24日 08時59分50秒

この内容の書籍は、以前にも読もうと思ったのですが、内容が難しく、断念していました。最近、わかりやすい記述での書籍が発刊されたので、購入して読みました。

 著者の考えていた憲政と、現在が近づいている感じがします。その第二次世界大戦前の当時では、かなり危険な話を持ち出していたように感じます。著者の経歴でも講演後、朝日新聞社を退職とあり、いろいろ苦労はしたが、現東京大学への講師などの職は失わずに続けられたのは、大学の自立性のためなのか、

 当時は、天皇が主権を持っていたので、民主主義という言葉は簡単に言えない時代であった。主権の所在をあえて問わない人民のための政治、いわゆる「民本主義」という言葉を利用して、憲政による国民のための政治思想が述べられている。

 訳がわかりやすいので、意外に読むことができます。海外の留学の経験を活かして、海外の政治体制の話は興味深かったです。イギリスなどは、いまだに議論がされていることが、この当時からも議論されていたのが感じられました。

 明治維新から少しずつ時代が変わり、立憲政治の実現に向かって行った流れを感じます。やはり国民はしっかりと現状の政治体制を守り、さらによくしていく努力が必要に感じます。まずは選挙に行くことが重要で、選挙ができることが珍しく、貴重であることを感じることができます。

「憲政の本義、その有終の美」、吉野作造 (著)、山田博雄、光文社古典新訳文庫

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