書籍 「骸骨ビルの庭(下)」2009年11月07日 12時43分54秒

 図書館で借りて読んでいる書籍です。すでに予約が入っていたので、一ヶ月程度して、やっと借りることができました。

 書籍の内容は、主人公の八木沢省三郎が、管理人として「骸骨ビル」来てから、ビルの住居人らと緊密な関係になって行きます。そして、突然、昔のようにビルの庭で、八木沢が畑をはじめます。それがきっかけになり、安部轍正に引き取られて、育てられた孤児らが、昔のことを語り始めます。時がたって、いま生きていられるのは、その「骸骨ビル」での生活があったことに、それぞれの孤児らは再認識し、その当時の記憶が甦ります。

 主人公の八木沢は自分の果たすべき役割を考え、「骸骨ビル」や桐田夏美の訴訟に関係のない人物だからできることとして、桐田夏美に合って、「骸骨ビル」に来ることを説得しようとしますが、結局、合って話をすることをあきらめます。しかし、そこで予想もしなかった人物に遭遇することになり、「骸骨ビル」の立ち退きの件や、桐田夏美が育ての親である安部轍正を訴えていることなどについて話が、進展することが期待できました。

 しかし、日が経つにつれて、主人公の八木沢は、桐田夏美が「骸骨ビル」に来ることはありえず、さらに、何か物事が進展するようなことがないように感じていました。しかし、5月31日という日を、八木沢が指定したことで、その日が締めになるように、物事が進行していました。5月31日に、茂木らを中心にして、「骸骨ビル」で生活をしていた孤児らが集まります。そして、物語は終わります。

 読み終えると、いい小説だと思います。昔から、年に数冊程度、著者の書籍を読んでいますが、もっと、著者の他の小説を読みたくなりました。今回の小説の内容の謎の部分は残りますが、全体としては皆が幸せに終わる感じなので、読み終えて安心できます。

 「骸骨ビルの庭(下)」、宮本 輝、講談社