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書籍 「ドラッカーさんが教えてくれた経営のウソとホント」2009年01月31日 14時24分48秒

 文庫化した書籍があったので、購入して読んでみました。

 書籍の内容は、著者が実際にドラッカー氏に会って、話を聞いたことをわかりやすく事例などを紹介しながら説明してあります。最近まで、日本で一般的に会社経営などで重要と思われていることに対して、意外に反対の事が書かれてあります。

 人間は固定観念にとらわれやすい。常識にとらわれた自らを解放してこそ、新しい着想やアイデア、イノベーションは生まれる。しかし、単なる思い付きではだけでもダメであるが、まずは認識を変えてみることで壁を取り払うべきである。イノベーションを引き起こしたアイデアの90%は内部ではなく、外部からもたらされている。この書籍でのイノベーションは、ユニークなアイデアではなく、組織の営みから何か新しいモノが生まれることである。知識の組み合わせによって起こる変化が、その後、予想もしなかった産業や制度、現象を誕生させることである。そこには、潜在ニーズ、現実と理想のギャップなどの断層を埋める作業があり、その作業は日本企業が得意としている活動である。

 今後の社会において、人口の変化は情報技術革命(IT)がもたらしたインパクトなどと比較にならないほど重要な社会変化である。人口の年齢構成の変化、教育水準の変化、職場における男女の変化、地域ごとの分布の変化、所得分布の変化など細かく見ていけば展望が開ける。市場のタテに細分化するのではなく、ヨコにも展開するのが、モノのあふれた時代の鉄則である。

 この書籍は、今後、日本企業が取り組みべき経営改革の考えた方が分かりやすく書かれてあります。書籍の厚さは薄いので、すぐに読むことができます。さらにピーター・F・ドラッカー氏の書籍を読んでみたくなりました。

 「ドラッカーさんが教えてくれた経営のウソとホント」、酒井 綱一郎、日経ビジネス人文庫

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