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書籍 「三千枚の金貨(上)」2013年07月23日 05時44分54秒

 ソニーの電子書籍のコーナーで宣伝していた書籍です。ポイントの有効期限が迫っていたことから、著者の書籍が読みたかったので、電子書籍を購入して読みました。

 書籍の内容は、文具メーカー役員の斉木光生が、五年前に入院したとき、末期ガンの患者から不思議な話を聞かされことを思い出します。それは、和歌山県の山にある桜の巨樹の根元に三千枚の金貨を埋めたという言葉でした。「みつけたら、あんたにあげるよ」と言われた記憶が蘇りました。会社の仲間の宇津木、川岸の二人に話をするが、和歌山県の山にある桜は多くあるので、探し出すことは不可能に感じました。しかし、怪しい男たちも金貨を探していることに気づき、金貨は本当に存在する可能性が出てきました。三人の日常生活を送る中で、次々に真実が現れ、その時に看護婦だった室井沙都も、実は大きな関係があることがわかってきます。この四人で、宝探しを行うことになりました。

 個人の状況がそれぞれ異なり、様々な状況にありながら、それでも生活し、新たなことにチャレンジしていく雰囲気を感じます。しかし、元看護婦の室井沙都の雰囲気に違和感があります。これから、話が変化していくことが感じられ、面白くなっていきます。さらに影で何かが動き始めているようで、謎めいた遺言を残したのは、芹沢由郎ということが、すぐにわかります。この辺りも、おかしな感じがします。すでに何かが仕組まれている感じで物語が進みます。

 今回も砂漠の話が多く出てきます。草原の椅子の印象を受けてしまいます。この書籍は、草原の椅子の後に書かれた書籍のように感じます。

三千枚の金貨(上)、宮本輝、光文社

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