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書籍 「世界の99%を貧困にする経済」2013年06月29日 09時42分43秒

新聞の広告を見て、気になったので、図書館に蔵書があるのか調べました。図書館に予約をして、借りて読みました。

 内容は、以前に読んだことのある書籍と同じような内容でした。最終章の「ゆがみのない世界への指針」は、間違えた方向に向かっているアメリカに対しての改革方針が書かれてあります。

 日本は、そのアメリカの後を追っている状態です。日本の終戦後は貧富の差が小さくなり、一億総中流というような状態で、比較格差の小さい状況でした。しかし、近年、格差が広がり、この傾向が大きくなってきています。これは社会保障費の増加になり、結局、日本全体にはよい影響をしなくなります。

誰もが感じていることですが、とくに1%の人々が、いまのアメリカで起きていることに対して、自分たちのためにならないことを気が付くことが必要であると書かれてあります。社会全体の幸福と福祉に注意をはらうことが、実は自分自身の究極的な福利であるという認識を持つことができれば、社会が大きく変わることを言っています。

 著者の未来像として、持っている者と持たざる者のギャップが狭まる社会、万人のための自由と正義という言葉が額面どおりの意味を実現する社会、ひとりひとりが世界人権宣言の文言を真剣に受け止めることを述べています。

 読み応えのある書籍でしたが、著者の書籍はわかりやすく、内容は常に一貫している感じがします。

「世界の99%を貧困にする経済」、ジョセフ・E.スティグリッツ、楡井浩一、峯村利哉、徳間書店

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