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書籍 「永続革命論」2008年11月09日 06時01分55秒

 以前、レーニンの「帝国主義論」を読んでいたので、今度はトロツキーの「永続革命論」が新書コーナーに置かれてあったので、購入して読みました。

 書籍の内容は、著者の社会主義体制に関する内容の論文です。
 マルクス主義は、本来、世界経済全体から考えられてある。社会主義体制では、生産と技術の成長に関して資本主義よりも劣るため、たとえ一時的に資本主義よりも成功を収めたとしても、将来的に資本主義社会と比べて経済は後退する。
 さらに資本主義経済は、国境を越えて成長するため、一国や一部の地域のみでの社会主義体制を成し得ても、その国は結局、最後に崩壊することになる。社会主義体制になった国でも、民主主義体制と切れ目の無い絆で結ばれることになるため、両者の間には革命の永続的な活動が必要になる。
 さらに社会主義体制の国内に対して考えると、民主主義的な状態から社会主義体制までの革命に突き進んでいく段階で、様々な階級が存在することになる。その各段階で、社会的階級が存在するが、いずれかの階級支配の状態で妥協するのではなく、すべて社会的段階が清算できて、はじめて完成する。そうでないと、ある一部の人による独裁政治体制になってしまう。
 悪しき独裁政治にならないようにし、後進国にも社会主義体制が築けるようにし、社会主義体制が世界規模で行えるように、永続的に革命を続けて行く必要がある。

 内容は思っていたよりも難しいです。この永続革命論の内容を読んで、どこまで理解できているのか怪しいところがあります。当時のロシアの現状やマルクス、レーニン、スターリンの考えなどをある程度は理解していないと読み進めることが難しく感じました。また、その当時の歴史などを把握した上で読むと、内容が分かりやすく、面白いように感じました。

 「永続革命論」、レフ・トロツキー、(森田 成也)、光文社古典新訳文庫
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